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【2026年自転車の新規制】青切符で罰金!違反行為と反則金一覧をわかりやすく解説

2026年4月自転車新規制のまとめ・解説

「え、自転車でも罰金取られるの?」

そう思ったあなた、要注意です。2026年4月から、自転車の交通違反に対して「青切符」が導入されることが決まりました。

これまで自転車の違反は、注意や警告で済むことがほとんどでした。でも、2026年4月以降は違います。信号無視で6,000円。イヤホンで音楽を聴きながら走っても5,000円。普段何気なくやっていることが、反則金を取られる対象になるんです。

通勤・通学で毎日自転車に乗っている人、子どもの送り迎えで使っている人、買い物や趣味で乗っている人。自転車を利用するすべての人が、他人事ではありません。「知らなかった」は言い訳になりません。

この記事では、2026年から始まる自転車の新規制について、誰にでもわかりやすく解説します。どんな行為が違反になるのか、いくら取られるのか、もし切符を切られたらどうすればいいのか。全部まとめてお伝えするので、ぜひ最後まで読んでください。

目次

【2026年4月自転車新規制】自転車も「青切符」で罰金!何が変わるの?

まずは、2026年4月から何が変わるのか、基本的なところから説明します。

結論から言うと、自転車に乗っていて交通違反をしたら、その場で「青切符」を切られて、反則金を払わないといけなくなります。これまでは注意で済んでいたことが、お金を取られるようになるんです。

「自分には関係ない」と思っている人も多いかもしれません。でも、この制度は16歳以上の全員が対象。高校生も大学生も社会人も、自転車に乗る人はみんな対象なんです。

自転車の交通違反が急増している背景

なぜ、こんな制度ができたのか。その背景には、自転車の交通違反の急増があります。

警察庁のデータによると、2024年の自転車に関する摘発件数は5万1564件。2015年は1万2018件だったので、なんと約4.3倍に増えているんです。

交通事故全体の件数は減っているのに、自転車が関わる事故は増えている。しかも、自転車が当事者となった死傷事故の約70%には、自転車側に何らかの法令違反が認められています。

つまり、自転車に乗る人のルール違反が、事故の大きな原因になっている。だから、取り締まりを厳しくして、ルールを守らせようというわけです。

16歳以上が対象!対象年齢と113の違反行為

2026年4月から始まる青切符制度の対象は、16歳以上の自転車利用者です。

高校1年生でも16歳になっていれば対象になる。つまり、この記事を読んでいるほとんどの方が対象だと思ってください。

対象となる違反行為は、なんと113種類もあります。「そんなにあるの?」と驚くかもしれませんが、実際には普段やってしまいがちなことがたくさん含まれています。

スマホを見ながら運転する、イヤホンで音楽を聴く、夜にライトをつけない、信号を無視する、一時停止を無視する…。どれも「ついやっちゃう」ことですよね。でも、2026年4月以降は全部アウト。お金を取られます。

ちなみに、16歳未満の場合は青切符の対象外。違反をしても、指導や警告で済みます。でも、高校生以上はそうはいきません。

なぜ今、自転車の取り締まりが厳しくなるのか

「今まで注意だけで済んでいたのに、なぜ急に厳しくなるの?」

そう思う気持ちはわかります。でも、これには理由があるんです。

実は、これまでも自転車の交通違反は法律違反でした。自転車は道路交通法上の「軽車両」。車と同じようにルールを守らないといけない存在なんです。

でも、現実的には警察も全部取り締まることができなかった。自転車の違反を取り締まるには「赤切符」を切るしかなく、それは刑事手続きになってしまう。だから、よほど悪質なケースでない限り、注意で済ませていたんです。

そこで導入されるのが「青切符」。比較的軽い違反に対して、反則金を払えば刑事罰を受けなくて済む仕組みです。これによって、警察も取り締まりがしやすくなる。結果として、自転車のルール違反が減ることが期待されています。

2026年4月からの変更点まとめ

  • 自転車の交通違反に「青切符」が導入される
  • 対象は16歳以上の全ての自転車利用者
  • 113種類の違反行為が対象
  • 反則金は3,000円〜12,000円

そもそも青切符って何?赤切符との違いをわかりやすく解説

「青切符」「赤切符」という言葉を聞いたことはありますか?

車の免許を持っている人なら知っているかもしれませんが、自転車しか乗らない人には馴染みがないですよね。ここでは、青切符と赤切符の違いをわかりやすく説明します。

青切符=比較的軽い違反、赤切符=重い違反

まず、ざっくり言うと、こういうことです。

青切符は、比較的軽い交通違反に対して交付される切符。正式名称は「交通反則告知書」といいます。切符の用紙が青いから、「青切符」と呼ばれています。

赤切符は、重大な交通違反に対して交付される切符。正式名称は「交通切符」。こっちは用紙が赤いので「赤切符」と呼ばれます。

今まで自転車の違反に対しては、この赤切符しか切れませんでした。赤切符は刑事手続きが必要になるので、警察も気軽には切れない。だから、よほど悪質なケースでない限り、注意だけで済ませていたんです。

2026年4月からは、比較的軽い違反には青切符が切れるようになる。これで警察も取り締まりがしやすくなり、結果として今まで見逃されていた違反も取り締まられるようになります。

青切符なら前科はつかない?納付すればOK

「切符を切られたら、前科がつくの?」

これ、気になりますよね。結論から言うと、青切符の場合、期限内に反則金を納付すれば前科はつきません。

青切符を受け取ったら、指定された金額の反則金を、指定された期限内に納付する。それで終わり。刑事裁判にはなりません。前科もつきません。

これが「交通反則通告制度」という仕組み。軽い違反については、反則金を払うことで刑事手続きを免除しますよ、という制度です。

ただし、反則金を納付しなかった場合は話が変わります。これについては後で詳しく説明しますが、刑事手続きに進む可能性があります。だから、切符を切られたら必ず期限内に納付してください。

もう一つ大事なポイント。自転車の青切符では、違反点数がつきません。車の免許を持っている人でも、自転車で青切符を切られたからといって、免許の点数が減ることはないんです。ゴールド免許にも影響しません。

酒酔い運転は赤切符!刑事罰の対象になるケース

全ての自転車の違反が青切符になるわけではありません。特に悪質な違反は、今まで通り赤切符の対象です。

赤切符が切られる主なケースは以下の通りです。

  • 酒酔い運転・酒気帯び運転
  • ながら運転で事故を起こした場合
  • 妨害運転(あおり運転)
  • 麻薬等運転
  • 警察官の指示に従わず、危険な運転を繰り返した場合

赤切符を切られると、刑事手続きに進みます。起訴されれば刑事裁判を受けることになり、有罪になれば前科がつきます。

特に注意してほしいのが、飲酒運転。「自転車だから大丈夫」と思っている人がいますが、大間違いです。自転車でも飲酒運転は犯罪。酒酔い運転の場合、5年以下の懲役または100万円以下の罰金という重い刑罰が科せられる可能性があります。

飲み会の帰りに「ちょっとそこまでだから」と自転車に乗る。これ、絶対にやめてください。

項目青切符赤切符
対象となる違反比較的軽い違反(113種類)重大・悪質な違反
手続き反則金の納付で終了刑事手続き(起訴の可能性)
前科つかない有罪ならつく
金額3,000円〜12,000円罰金刑(数万円〜)
免許への影響なし場合による

【反則金一覧表】違反したらいくら取られる?金額まとめ

「で、実際いくら取られるの?」

これが一番気になるところですよね。ここでは、主な違反行為と反則金の金額をまとめます。バイト代で考えると、時給1,000円として何時間分の労働が飛ぶかも一緒に見てみましょう。

ながらスマホは最高額の12,000円【※今すぐ注意!】

反則金が一番高いのは、「ながらスマホ」。2026年4月から始まる青切符制度では、スマホを見ながら自転車を運転すると、12,000円の反則金がかかります。

【重要】2024年11月からすでに厳罰化されています!

実は、自転車のながらスマホは2024年11月1日の道路交通法改正ですでに厳罰化されています。現在は「赤切符(刑事罰)」の対象で、6か月以下の懲役または10万円以下の罰金が科せられる可能性があります。「2026年まで大丈夫」ではありません。今日から絶対にやめてください!

12,000円って、時給1,000円で12時間分。バイト2〜3回分の給料が、スマホをチラッと見ただけで消えるんです。しかも現在は、それ以上に重い刑事罰の対象。最悪の場合、懲役刑もありえます。

「LINEの通知が来たから」「マップを確認したいから」。そんな軽い気持ちでスマホを触った瞬間、違反になります。ながらスマホで事故を起こせば、さらに重い罪に問われる可能性も。

スマホを見たいなら、一度自転車を止めてから。これを絶対に守ってください。

信号無視・逆走・歩道通行は6,000円

次に高いのが、通行区分に関する違反。6,000円〜7,000円です。

信号無視は6,000円。「急いでるから」「車が来てないから」と赤信号を無視すると、一発でアウト。

逆走も6,000円。自転車は車道の左側を走るのがルール。右側を走ると逆走になります。「向こう側に渡るのが面倒だから」と右側を走ると、違反です。

遮断機が下りている踏切への立ち入りは7,000円。踏切の遮断機が下りているのに渡ろうとすると、かなり重い反則金がかかります。命に関わることなので、当然といえば当然ですね。

歩道通行も原則6,000円。ただし、これは一律に切符を切るわけではなく、歩行者に危険を及ぼすような乗り方をした場合が対象です。

2人乗り・並走は3,000円

一番安い反則金は3,000円。でも、「安いから別にいいや」とは思わないでください。3,000円でも、バイト3時間分です。

2人乗りは3,000円。友達を後ろに乗せて走る、あれです。小さい頃は当たり前のようにやっていたかもしれませんが、大人になったらアウト。2人の体重を支える設計になっていない自転車で2人乗りするのは危険なんです。

並走も3,000円。友達と横に並んで走るのは楽しいですが、道路を塞いで他の車や自転車の邪魔になります。これも違反。

その他、イヤホン装着運転、傘差し運転、無灯火運転なども5,000円の反則金がかかります。

違反行為反則金バイト換算
(時給1,000円)
ながらスマホ(携帯電話使用)12,000円12時間分
遮断踏切への立ち入り7,000円7時間分
信号無視6,000円6時間分
逆走(右側通行)6,000円6時間分
歩道通行違反6,000円6時間分
一時不停止5,000円5時間分
無灯火運転5,000円5時間分
ブレーキ不良(整備不良)5,000円5時間分
イヤホン装着運転5,000円5時間分
傘差し運転5,000円5時間分
2人乗り3,000円3時間分
並走(2台以上の並進)3,000円3時間分

反則金を払わないとどうなる?

期限内に反則金を納付しないと、刑事手続きに進む可能性があります。起訴されれば前科がつくこともあるので、切符を切られたら必ず期限内に納付しましょう。

ついやってしまう!危険な違反行為ワースト5

ここからは、多くの人がついやってしまいがちな違反行為をランキング形式で紹介します。

「自分はやってないから大丈夫」と思っている人も、一度チェックしてみてください。無意識のうちにやっていることがあるかもしれません。

第1位:スマホを見ながら運転

堂々の第1位は、やっぱり「ながらスマホ」。

LINEの通知が来た。Instagramのストーリーを見たい。YouTubeを流しながら走りたい。マップで道を確認したい。理由は様々ですが、運転中にスマホを見てしまう人は本当に多い。

でも、これが一番危険な違反です。2024年11月からすでに厳罰化されており、現在は6か月以下の懲役または10万円以下の罰金の対象。2026年4月からは青切符(12,000円)での取り締まりも加わりますが、今でも警察に見つかれば刑事罰を受ける可能性があります。

しかも、ながらスマホで事故を起こせば、賠償金は数百万円、数千万円になることも。

自転車に乗っている間は、スマホをポケットやカバンにしまう。通知が気になるなら、一度止まって確認する。これを徹底してください。

第2位:イヤホンで音楽を聴きながら運転

第2位は、イヤホンをしながらの運転。

好きな音楽を聴きながら自転車を漕ぐ。気持ちいいですよね。通学や通勤の時間を有効活用したい気持ちもわかります。

でも、これも違反です。反則金5,000円。

イヤホンをしていると、車のクラクションや救急車のサイレン、周りの人の声が聞こえなくなります。これが事故につながる。だから禁止されているんです。

「片耳だけなら大丈夫」と思っている人もいるかもしれませんが、これも都道府県によってはアウト。安全のために、自転車に乗るときはイヤホンを外しましょう。

第3位:夜の無灯火運転

第3位は、夜にライトをつけずに走ること。

「街灯があるから見える」「ちょっとそこまでだから」。そんな油断が、無灯火運転につながります。反則金は5,000円。

無灯火が危険なのは、自分が見えないからだけじゃありません。相手からも見えない。車のドライバーから自転車が見えず、事故につながるケースが非常に多いんです。

特に黒っぽい服を着ていると、夜は本当に見えません。ライトをつけることは、自分の存在を周りに知らせる大事な手段。仕事や買い物の帰りで疲れていても、必ずライトはつけてください。

そもそもライトが壊れている、電池が切れている、という場合も違反になります。定期的にチェックしておきましょう。

第4位:信号無視・一時停止無視

第4位は、信号無視と一時停止無視。

「車が来てないから」「急いでるから」。そんな理由で、赤信号を突っ切ったり、一時停止を無視したりしていませんか?

信号無視は6,000円、一時停止無視は5,000円の反則金がかかります。

特に一時停止は、見落としやすい違反。「止まれ」の標識があっても、ちゃんと止まらずに徐行で通り過ぎる人が多い。でも、「徐行」と「停止」は違います。完全に止まらないと、一時停止違反です。

交差点での事故は、自転車事故の中でも特に多いパターン。信号と一時停止は、絶対に守ってください。

第5位:傘差し運転

第5位は、傘を差しながらの運転。

雨の日、傘を持って片手運転。当たり前のようにやっている人がいますが、これも違反です。反則金5,000円。

傘差し運転が危険な理由は明らか。片手しかハンドルを握っていないから、バランスを崩しやすい。ブレーキも片方しかかけられない。風が吹いたら傘が煽られて、さらに不安定になる。

雨の日は、レインコートを着るか、自転車に乗らないか。どちらかを選んでください。傘を差しながらの運転は、自分も周りも危険にさらします。

ついやりがちな違反ワースト5

  1. ながらスマホ(12,000円)※現在すでに刑事罰の対象
  2. イヤホン装着運転(5,000円)
  3. 無灯火運転(5,000円)
  4. 信号無視・一時停止無視(6,000円・5,000円)
  5. 傘差し運転(5,000円)

通勤・通学で気をつけたい自転車ルール

通勤や通学で自転車を使っている人は多いですよね。

でも、毎日同じ道を走っていると、ついつい油断してしまう。急いでいるときは、つい危険な運転をしてしまうこともある。

ここでは、日常の自転車利用で特に気をつけてほしいルールを解説します。

車道の左側を走るのが原則!歩道はNG?

まず、基本中の基本。自転車が走るべき場所は「車道の左端」です。

「え、歩道じゃないの?」と思った人、その認識は間違いです。自転車は道路交通法上の「軽車両」。つまり、車の仲間なんです。だから、車道を走るのが原則。

しかも、車道の「左側」を走らないといけません。右側を走ると逆走になり、6,000円の反則金がかかります。

「車道は怖い」という気持ちはわかります。でも、実は歩道を走る方が事故のリスクが高いというデータもあるんです。歩道では歩行者との接触事故が起きやすく、交差点での出会い頭事故も多い。車道の左端を走る方が、実は安全なんです。

歩道を走れる例外ケースとは

とはいえ、全ての歩道がNGというわけではありません。歩道を走れる例外ケースがあります。

1. 「自転車通行可」の標識がある歩道

青地に自転車と歩行者のマークが描かれた標識がある歩道は、自転車も通行OK。ただし、歩行者優先なので、徐行して走る必要があります。

2. 13歳未満の子どもや70歳以上の高齢者

年齢的に車道を走るのが危険な人は、歩道通行が認められています。ただし、一般的な成人の方は該当しません。

3. 車道を走るのが危険な場合

工事中だったり、交通量が非常に多かったり、車道を走ることが明らかに危険な場合は、歩道を走ることが認められています。

ただし、歩道を走る場合でも、歩行者を妨害してはいけません。歩行者のすぐ横を猛スピードで走り抜けたり、ベルを鳴らして歩行者をどかせたりするのはNG。そういった走り方をすると、青切符の対象になります。

交差点での正しい曲がり方

交差点での曲がり方も、意外と知らない人が多いルール。

自転車で交差点を左折する場合は、そのまま左に曲がればOK。これは問題ありません。

問題は右折。自転車で右折する場合は、「二段階右折」が必要です。

二段階右折とは、こういうこと。まず交差点を直進して向こう側に渡る。そこで向きを右に変えて、信号が変わるのを待つ。信号が青になったら直進する。つまり、2回に分けて右折するんです。

「面倒くさい」と思うかもしれませんが、これがルール。車と同じように交差点の真ん中を右折しようとすると、違反になりますし、何より危険です。

通勤・通学ルートで右折する交差点がある人は、二段階右折を忘れないでください。

場面正しいルールよくある間違い
通常の走行車道の左端を走る歩道を走る、右側を走る
歩道通行標識があれば可、徐行必須歩行者の横を猛スピードで通過
交差点の右折二段階右折車と同じように右折
信号待ち車道の左端で停止歩道に上がって待つ

「知らなかった」は通用しない!よくある勘違いと正しいルール

「そんなルール知らなかった」

違反で切符を切られたとき、そう言っても通用しません。法律は「知らなかった」を言い訳にできない。これが現実です。

ここでは、多くの人が勘違いしている自転車ルールを紹介します。2026年4月までに、正しい知識を身につけておきましょう。

「自転車は歩道を走るもの」は間違い

一番多い勘違いがこれ。「自転車は歩道を走るもの」という認識。

小さい頃から歩道を走ってきた人が多いので、「自転車=歩道」というイメージが染みついているんですよね。でも、これは間違い。

繰り返しになりますが、自転車は「軽車両」。車道を走るのが原則です。歩道を走れるのは、「自転車通行可」の標識がある場合や、車道が危険な場合などに限られます。

しかも、歩道を走る場合も「歩行者優先」。歩行者の邪魔になるような走り方は違反です。歩道は歩行者のための場所であって、自転車のための場所ではない。この認識を持っておいてください。

「イヤホン片耳ならOK」も違反の可能性あり

「両耳イヤホンはダメだけど、片耳なら大丈夫でしょ?」

これも、必ずしもOKとは言えません。

イヤホン装着運転の規制は、都道府県の公安委員会規則で定められています。つまり、地域によって基準が異なるんです。

東京都の場合、「安全な運転に必要な音又は声が聞こえない状態で運転」することが禁止されています。片耳でも、周囲の音が聞こえない状態なら違反になる可能性があります。

「片耳なら絶対セーフ」というわけではない。この点は覚えておいてください。一番確実なのは、自転車に乗るときはイヤホンを外すこと。それが一番安全で、一番確実に違反を避ける方法です。

「ちょっとだけなら」が命取りになる

「ちょっとスマホを確認するだけ」「ちょっとそこまでだから無灯火でいいや」「信号、黄色だけどいけるかな」

この「ちょっとだけ」が、一番危険です。

自転車の事故は、ほとんどが「ちょっとした油断」から起きています。スマホを見ていた数秒の間に歩行者とぶつかる。無灯火で走っていたら車に気づかれず接触される。黄色信号で突っ込んだら、右折車と衝突する。

「ちょっとだけ」のつもりが、大事故につながることがある。しかも、2026年4月以降は「ちょっとだけ」でも切符を切られて反則金を取られる。

自転車に乗るときは、「ちょっとだけ」を甘く見ないでください。その一瞬の油断が、人生を変えてしまうかもしれません。

よくある勘違い3選

  • 「自転車は歩道を走るもの」→ 車道が原則
  • 「イヤホン片耳ならOK」→ 地域によっては違反
  • 「ちょっとだけなら大丈夫」→ 事故も違反も「ちょっと」から

もし青切符を切られたらどうする?対処法と流れ

ここまで読んで、「気をつけよう」と思ってくれたと思います。

でも、万が一、青切符を切られてしまったら?そのときのために、対処法と流れを知っておきましょう。

切符を受け取ったらまず確認すること

警察官から青切符を切られたら、まずは落ち着いて切符の内容を確認しましょう。

確認すべきポイントは以下の通りです。

  • 違反の内容:何の違反で切符を切られたのか
  • 反則金の金額:いくら払えばいいのか
  • 納付期限:いつまでに払えばいいのか
  • 納付場所:どこで払えばいいのか

切符には、これらの情報が全て記載されています。その場でよく分からなければ、警察官に質問しても大丈夫です。

大事なのは、「納期限」を絶対に忘れないこと。これを過ぎると、大変なことになります。

反則金の納付方法と期限(7日以内)

青切符の反則金は、告知を受けた日を含めて8日以内(告知日の翌日から7日以内)に納付する必要があります。

納付方法は、基本的に以下の流れです。

1. 仮納付書での納付

切符と一緒に渡される「仮納付書」を使って、銀行や郵便局で反則金を納付します。コンビニでは払えないので注意してください。

2. 納付後は控えを保管

納付したら、必ず控えをもらって保管しておきましょう。後で「払った・払ってない」のトラブルを避けるためです。

もし期限内に納付できなかった場合は、後日「納付書」が届きます。この納付書で改めて納付することになりますが、できれば期限内に済ませるのが一番です。

納付しないとどうなる?刑事手続きへの流れ

「反則金なんて払わなくてもいいでしょ」

そう思っている人がいたら、大間違いです。反則金を納付しないと、最終的には刑事手続きに進みます。

流れはこうです。

1. 督促状が届く

期限を過ぎても納付しないと、督促状が届きます。この時点でまだ納付できます。

2. 刑事手続きへ移行

それでも納付しないと、道路交通法違反として刑事手続きに移行します。検察庁から呼び出しを受けることになります。

3. 起訴の可能性

検察官が起訴を決定すれば、裁判を受けることになります。有罪になれば、罰金刑が科せられ、前科がつきます。

青切符の反則金を払えば前科はつかないのに、払わなかったせいで前科がつく。これほどバカバカしいことはありません。

切符を切られたら、素直に反則金を払う。これが一番賢い対処法です。

段階状況やるべきこと
切符交付警察官から青切符を受け取る内容を確認、期限をメモ
8日以内仮納付期間銀行・郵便局で反則金を納付
期限超過督促状が届くすぐに納付する
さらに無視刑事手続きへ移行検察庁からの呼び出しに応じる

違反しないために今日からできる5つの対策

最後に、違反しないために今日からできる対策を5つ紹介します。

2026年4月の施行までに、これらの習慣を身につけておきましょう。そうすれば、青切符を切られる心配はありません。

スマホはカバンの中へ!触らない習慣をつける

一番大事な対策は、自転車に乗るときはスマホを触らないこと。

「分かってるけど、つい見ちゃう」という人は、物理的にスマホを遠ざけるのが一番です。ポケットに入れていると、つい手が伸びてしまう。だから、カバンの奥にしまう。

通知が気になる人は、自転車に乗る前に通知をオフにするのも手です。または、「自転車に乗っている間は通知を見ない」と決めて、到着してからまとめてチェックする。

マップを見たい場合は、出発前にルートを確認しておく。どうしても途中で確認したいなら、安全な場所に止まってから。これを徹底してください。

12,000円の反則金を払うより、5分早く出発してスマホを見ずに走る方が、よっぽど賢い選択です。

ライト・ブレーキの点検を習慣化

自転車の整備不良も、違反の原因になります。

ライトがつかない、ブレーキが効かない。こういった状態で走ると、それぞれ5,000円の反則金がかかります。しかも、整備不良は事故の原因にもなる。

定期的に、以下の点検をしましょう。

  • ライト:ちゃんと点灯するか、電池は切れていないか
  • ブレーキ:前後ともしっかり効くか
  • タイヤ:空気は入っているか、パンクしていないか
  • ベル:ちゃんと鳴るか(ベルがないのも違反です)

週に1回、自転車に乗る前にチェックする習慣をつけるといいですね。特にライトは、暗くなってから「あ、電池切れてた」と気づくことが多いので、明るいうちに確認しておきましょう。

自転車保険への加入を検討しよう

これは直接違反を防ぐ対策ではありませんが、非常に大事なことなので紹介します。

自転車事故を起こして相手にケガをさせた場合、数千万円の賠償金を請求されることがあります。過去には、小学生が起こした自転車事故で、親に9,500万円の賠償命令が出たケースもあります。

バイト代では到底払えない金額。人生が終わってしまいます。

そこで、自転車保険に加入しておくことをおすすめします。月々数百円で、事故の賠償責任をカバーしてくれます。一部の自治体では、自転車保険への加入が義務化されています。

「自分は事故を起こさない」と思っているかもしれません。でも、事故は誰にでも起こりうる。万が一のために、保険には入っておきましょう。

時間に余裕を持って行動する

違反の多くは、「急いでいるから」という理由で起きています。

仕事に遅れそうだから、信号を無視する。約束の時間に間に合わないから、スマホでマップを見ながら走る。こういった「焦り」が、違反や事故につながるんです。

対策は簡単。時間に余裕を持って出発すること。

いつもより5分早く出れば、焦って信号を無視する必要はない。10分早く出れば、途中で道に迷っても大丈夫。余裕があれば、安全運転ができる。

「たった5分」と思うかもしれませんが、その5分が12,000円の反則金を防いでくれる。どっちが得かは、明らかですよね。

周囲の安全を常に意識する

最後に、最も基本的で最も大事なこと。周囲の安全を常に意識することです。

自転車に乗っているとき、前だけを見ていませんか?後ろから車が来ていないか、歩行者が飛び出してこないか、交差点で他の車両がいないか。常に周囲を見渡す習慣をつけてください。

イヤホンをしていると、周囲の音が聞こえない。スマホを見ていると、周囲が見えない。だからこれらは禁止されているんです。周囲の安全を確認するためには、目と耳の両方が必要なんです。

「自分は大丈夫」と思わないでください。事故は、そう思っている人に起きるものです。

今日からできる5つの対策

  1. スマホはカバンの奥にしまう
  2. 週1回、ライト・ブレーキを点検する
  3. 自転車保険に加入する
  4. 5〜10分早く出発する
  5. 常に周囲を見渡す習慣をつける

まとめ

2026年4月から、自転車の交通違反に「青切符」制度が導入されます。

16歳以上の自転車利用者が対象で、113種類の違反行為に対して、3,000円〜12,000円の反則金がかかります。ながらスマホは12,000円、信号無視は6,000円、イヤホン装着運転は5,000円。決して安くない金額です。

この記事で伝えたかったポイントをまとめます。

  • 自転車は「軽車両」。車道を走るのが原則
  • 青切符は期限内に納付すれば前科はつかない
  • 酒酔い運転など悪質な違反は赤切符(刑事罰)の対象
  • ながらスマホは2024年11月からすでに刑事罰の対象(懲役または10万円以下の罰金)
  • やりがちな違反:ながらスマホ、イヤホン、無灯火、信号無視、傘差し
  • 切符を切られたら8日以内に反則金を納付すること
  • 違反を防ぐには、スマホをしまう、点検する、時間に余裕を持つこと

「知らなかった」は通用しません。この記事を読んだからには、もう言い訳はできませんよね。

自転車は便利な乗り物です。通勤・通学にも、買い物にも、子どもの送り迎えにも使える。でも、その便利さの裏には、ルールを守る責任がある。ルールを守れば、自分も周りも安全。違反すれば、反則金を取られるし、事故のリスクも上がる。

2026年4月まで、まだ時間があります。今のうちに正しいルールを身につけて、安全で楽しい自転車ライフを送ってください。

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この記事を書いた人

バイトも社員も経験してきた、個人店からチェーン店まで様々な飲食店で働いてきました。
働く人のモヤモヤも「あるある」で笑い飛ばしながら、ちょっと前向きになれる言葉を届けたい。
ひるピーは、いつでもあなたの味方です。

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