「派遣で働いて3年経ったら、契約終了って…ひどすぎる!」「やっと仕事に慣れたのに、辞めなきゃいけないの?」派遣の3年ルールに悩んでいませんか?特に、飲食店で派遣として働いている人にとって、3年で職場を変えなければいけないのは、本当に辛いですよね。同じ職場で働き続けたいのに、ルールで辞めさせられるなんて、理不尽に感じます。実は、派遣3年ルールには抜け道があり、同じ職場で働き続ける方法があります。この記事では、派遣3年ルールの仕組みから、「ひどい」と言われる理由、辞めたくない人のための4つの対処法、無期雇用派遣のメリット・デメリット、雇止めされた時の対処法まで、徹底的に解説します。この記事を読めば、3年後の選択肢が明確になり、自分に合った働き方を選べるようになります。一緒に、派遣3年ルールを乗り越える方法を学んでいきましょう。
派遣3年ルールとは?【わかりやすく解説】
「派遣3年ルールって、よく聞くけど、実際どういうルールなの?」
まずは、派遣3年ルールの基本を理解しましょう。
派遣3年ルールの基本的な仕組み
派遣3年ルールとは、同じ派遣先の同じ部署(組織単位)で、3年を超えて働くことができないというルールです。
派遣3年ルールの要点:
・2015年9月30日に施行された労働者派遣法の改正により導入
・派遣社員は、同じ派遣先の同じ組織単位で最長3年まで働ける
・3年経過すると、その派遣先での契約は終了(雇止め)
・派遣元企業(派遣会社)は、派遣社員の雇用安定措置を講じる義務がある
このルールは、派遣社員の雇用を守るために作られたものですが、実際には「3年で辞めさせられる」という結果になることも多く、「ひどい」と言われる理由の一つです。
わかりやすく言うと:
派遣で働いている場合、同じ職場の同じ部署で3年以上働くことはできません。
3年経つと、その職場を離れなければいけなくなります。
2つの期間制限とは?【個人単位と事業所単位】
派遣3年ルールには、2つの期間制限があります。
①個人単位の期間制限(派遣社員個人に対する制限)
・派遣社員個人が、同じ派遣先の同じ組織単位で働ける期間は最長3年
・3年経過すると、その組織単位では働けなくなる
・別の部署に異動すれば、また3年働ける
②事業所単位の期間制限(派遣先企業に対する制限)
・派遣先企業が、同じ事業所で派遣社員を受け入れられる期間は原則3年
・3年を超えて派遣社員を受け入れる場合は、過半数労働組合等からの意見聴取が必要
・意見聴取を行えば、3年を超えても派遣社員を受け入れられる
| 期間制限の種類 | 対象 | 期間 |
|---|---|---|
| 個人単位 | 派遣社員個人 | 同じ組織単位で最長3年 |
| 事業所単位 | 派遣先企業 | 同じ事業所で原則3年 |
つまり、あなた個人が3年働いたら辞めなきゃいけないし、派遣先企業も3年経ったら意見聴取をしないと派遣社員を受け入れられなくなるということです。
いつから適用される?【施行日と適用開始日】
「派遣3年ルールって、いつから適用されるの?」
施行日:
・2015年9月30日に労働者派遣法が改正され、派遣3年ルールが施行されました
適用開始日:
・あなたが派遣として働き始めた日から3年がカウントされます
・ただし、2015年9月30日以前から働いていた人は、2015年9月30日からカウント開始
例:いつまで働ける?
2022年4月1日から派遣として働き始めた場合:
→ 2025年3月31日まで働ける(3年後)
2025年4月1日以降は、その組織単位では働けなくなります。
つまり、派遣として働き始めた日から3年後には、契約が終了する可能性があるということです。
3年を超えたらどうなる?【雇止めの可能性】
「3年経ったら、絶対に辞めなきゃいけないの?」
3年を超えた場合、以下のような選択肢があります。
①雇止め(契約終了)
・派遣先での契約が終了し、その職場では働けなくなる
・派遣会社から別の派遣先を紹介されることもある
②派遣先の別部署に異動
・同じ派遣先企業の別の組織単位(部署)に異動すれば、また3年働ける
・ただし、派遣先が受け入れてくれる必要がある
③派遣先企業の直接雇用(正社員化・契約社員化)
・派遣先企業が直接雇用してくれる場合がある
・正社員または契約社員として働き続けられる
④無期雇用派遣になる
・派遣会社の無期雇用派遣社員になれば、3年ルールの対象外になる
・派遣先は変わる可能性があるが、派遣会社との雇用は安定する
大切なこと
3年経ったからといって、必ず雇止めになるわけではありません。
派遣先が直接雇用してくれたり、無期雇用派遣になったりと、働き続ける方法はあります。
詳しくは、後のセクションで解説します。
飲食業界での派遣3年ルールの実態
「飲食業界では、派遣3年ルールってどう運用されてるの?」
飲食業界では、派遣社員として働いている人も多く、派遣3年ルールの影響を受けています。
飲食業界の実態:
・ホールスタッフやキッチンスタッフとして派遣で働く人が多い
・繁忙期(年末年始、ゴールデンウィークなど)に派遣社員が増える
・3年経つと、雇止めになることが多い
・派遣先が直接雇用してくれることもあるが、条件が悪くなることもある
飲食業界の派遣社員の声
「3年働いて、やっと店のことがわかってきたのに、契約終了って言われた…」
「正社員にならないか?って言われたけど、給料が下がるって…ひどい」
「派遣の方が時給が良かったのに、契約社員になったら給料が減った」
飲食業界では、派遣3年ルールの影響で、働き続けられなくなる人や、条件が悪化する人もいます。
派遣3年ルールの基本、わかっていただけましたか?
次のセクションでは、「派遣3年ルールが『ひどい』と言われる5つの理由」を解説します。
派遣3年ルールが「ひどい」と言われる5つの理由
「なんで派遣3年ルールって、こんなにひどいって言われてるの?」
ここでは、派遣3年ルールが「ひどい」と言われる理由を5つ紹介します。
①せっかく仕事に慣れたのに辞めさせられる
一つ目の理由は、「せっかく仕事に慣れたのに、3年で辞めさせられる」ことです。
なぜひどいのか:
・3年働いて、やっと職場の雰囲気や仕事の流れがわかってきた
・お客さんや同僚との関係も築けてきた
・これからもっと活躍できると思っていたのに、契約終了
・また新しい職場で一から覚え直すのは大変
派遣社員の本音
「3年働いて、やっとお店のことがわかってきたのに、『契約終了です』って言われた時は、本当にショックだった。また一から覚え直すのは、正直しんどい…」(飲食店派遣スタッフ・28歳)
せっかく慣れた職場を離れなければいけないのは、精神的にも肉体的にも負担が大きいです。
②雇用が不安定になる
二つ目の理由は、「雇用が不安定になる」ことです。
なぜひどいのか:
・3年後に必ず契約が終了するという不安がある
・次の仕事が見つかるか心配
・生活設計が立てにくい(ローン、結婚、引っ越しなど)
・いつまでこの仕事を続けられるのかわからない
| 雇用形態 | 雇用の安定性 |
|---|---|
| 正社員 | 安定(無期雇用) |
| 派遣社員(3年ルール適用) | 不安定(3年で契約終了の可能性) |
| 無期雇用派遣 | 比較的安定(派遣会社との無期雇用) |
3年後の雇用が保証されていないというのは、大きな不安要素です。
③派遣先の直接雇用になっても条件が悪化することがある
三つ目の理由は、「派遣先の直接雇用になっても、条件が悪化することがある」ことです。
なぜひどいのか:
・派遣社員の時給より、正社員・契約社員の給料の方が低いことがある
・ボーナスや福利厚生が期待できない
・労働時間が増える(残業が増える)
・責任が重くなるのに、給料は変わらない
実際にあった失敗談
「派遣から正社員になれる!って喜んだけど、蓋を開けてみたら給料が月5万円も下がった…。残業代も出ないし、こんなことなら派遣のままの方が良かった」(飲食店スタッフ・32歳)
派遣先の直接雇用になることが、必ずしも良い選択とは限りません。
④3年ルールを守らない企業もある
四つ目の理由は、「3年ルールを守らない企業もある」ことです。
なぜひどいのか:
・3年経っても、そのまま契約更新されることがある(違法)
・「クーリング期間」(3ヶ月の空白期間)を設けて、また同じ職場で働かせる
・派遣社員が法律を知らないことを利用して、不当に働かせる
クーリング期間とは?
3年経った後、3ヶ月以上の空白期間(クーリング期間)を設ければ、また同じ派遣先で働けるという制度。
ただし、この制度を悪用して、3ヶ月だけ休ませて、また同じ職場で働かせる企業もあります。
法律を守らない企業があることも、派遣3年ルールの問題点の一つです。
⑤派遣会社が雇用安定措置を講じないこともある
五つ目の理由は、「派遣会社が雇用安定措置を講じないこともある」ことです。
雇用安定措置とは:
派遣社員が3年働いた後、派遣会社が以下のいずれかの措置を講じる義務があります。
・派遣先への直接雇用の依頼
・新たな派遣先の提供
・派遣会社での無期雇用
・その他、安定した雇用の継続を図るための措置
なぜひどいのか:
・派遣会社がこの義務を果たさず、そのまま契約終了にすることがある
・「次の派遣先を紹介します」と言いながら、実際には紹介してくれない
・形だけの措置で、実質的に何もしてくれない
派遣社員の声
「3年経って契約終了になった時、派遣会社に『次の仕事を紹介してください』ってお願いしたけど、『今は紹介できる案件がない』って言われて、そのまま放置された…」(派遣社員・29歳)
派遣会社がきちんと雇用安定措置を講じないことも、「ひどい」と言われる理由です。
派遣3年ルールが「ひどい」と言われる5つの理由、わかっていただけましたか?
次のセクションでは、「辞めたくない!3年ルールの抜け道4つ」を解説します。
辞めたくない!3年ルールの抜け道4つ【実践的な対処法】
「今の職場で働き続けたい!3年ルールを回避する方法はないの?」
ここでは、3年ルールの抜け道を4つ紹介します。
抜け道①派遣先の直接雇用になる(正社員・契約社員)
一つ目の抜け道は、「派遣先の直接雇用になる」ことです。
直接雇用のメリット:
・同じ職場で働き続けられる
・雇用が安定する(特に正社員の場合)
・ボーナスや退職金がもらえることがある
・福利厚生が充実することがある
直接雇用のデメリット:
・給料が下がることがある
・労働時間が増えることがある
・責任が重くなる
直接雇用を目指す方法
・派遣先の上司に「正社員になりたい」と相談する
・派遣会社に「直接雇用の依頼」をお願いする
・日頃から真面目に働き、評価を高める
ただし、直接雇用になる際は、条件をしっかり確認しましょう(後のセクションで詳しく解説します)。
抜け道②無期雇用派遣になる
二つ目の抜け道は、「無期雇用派遣になる」ことです。
無期雇用派遣とは:
派遣会社と無期雇用契約を結び、派遣社員として働く形態。3年ルールの対象外になります。
無期雇用派遣のメリット:
・3年ルールの対象外になる
・派遣先が変わっても、派遣会社との雇用は継続される
・雇用が安定する
無期雇用派遣のデメリット:
・派遣先を選べないことがある
・派遣先が変わる可能性がある
・給料が下がることがある
| 項目 | 有期雇用派遣 | 無期雇用派遣 |
|---|---|---|
| 3年ルール | 適用される | 適用されない |
| 雇用の安定性 | 不安定 | 比較的安定 |
| 派遣先の選択 | ある程度選べる | 選べないことがある |
無期雇用派遣については、次のセクションで詳しく解説します。
抜け道③派遣先の別部署に異動する
三つ目の抜け道は、「派遣先の別部署に異動する」ことです。
部署異動のポイント:
・同じ派遣先企業の別の組織単位(部署)に異動すれば、また3年働ける
・ただし、派遣先が受け入れてくれる必要がある
・異動先の仕事内容が変わることもある
例:飲食店の場合
ホールスタッフとして3年働いた後、同じ店舗のキッチンスタッフに異動すれば、また3年働けます。
ただし、「組織単位」の定義が曖昧なので、派遣会社に確認しましょう。
部署異動は、派遣先が受け入れてくれれば可能ですが、必ず異動できるわけではありません。
抜け道④3ヶ月のクーリング期間を設ける
四つ目の抜け道は、「3ヶ月のクーリング期間を設ける」ことです。
クーリング期間とは:
3年経った後、3ヶ月以上の空白期間(クーリング期間)を設ければ、また同じ派遣先で働けるという制度。
クーリング期間のメリット:
・また同じ職場で働ける
・仕事内容も同じ
クーリング期間のデメリット:
・3ヶ月間は無収入になる
・3ヶ月後に必ず雇ってもらえる保証はない
・その間に別の派遣社員が入る可能性がある
注意点
クーリング期間を悪用して、3ヶ月だけ休ませて、また同じ職場で働かせる企業もあります。
この場合、3ヶ月間の生活費をどうするかが問題になります。
どの抜け道を選ぶべき?
「4つの抜け道があるけど、どれを選べばいいの?」
選び方のポイント:
・今の職場で働き続けたい → ①直接雇用 or ③部署異動
・雇用を安定させたい → ②無期雇用派遣
・3ヶ月休んでもいい → ④クーリング期間
おすすめの選択
最もおすすめは、①直接雇用か②無期雇用派遣です。
クーリング期間は、3ヶ月間無収入になるリスクが大きいので、あまりおすすめしません。
3年ルールの抜け道4つ、わかっていただけましたか?
次のセクションでは、「無期雇用派遣になれば3年後も働ける?」を詳しく解説します。
無期雇用派遣になれば3年後も働ける?【メリットとデメリット】
「無期雇用派遣って、よく聞くけど、実際どうなの?」
ここでは、無期雇用派遣について詳しく解説します。
無期雇用派遣とは?
無期雇用派遣とは、派遣会社と無期雇用契約を結び、派遣社員として働く形態です。
無期雇用派遣の特徴:
・派遣会社と無期雇用契約を結ぶ(契約期間の定めがない)
・派遣先が変わっても、派遣会社との雇用は継続される
・3年ルールの対象外になる
・派遣先との契約が終了しても、派遣会社から給料が支払われる
わかりやすく言うと:
派遣会社の「正社員」になり、派遣先で働くというイメージです。
派遣先が変わっても、派遣会社との雇用は続きます。
無期雇用派遣のメリット5つ
無期雇用派遣のメリットを5つ紹介します。
①3年ルールの対象外になる
・同じ派遣先で3年以上働ける
・3年で辞めさせられる心配がない
②雇用が安定する
・派遣会社との無期雇用契約なので、雇用が安定する
・派遣先との契約が終了しても、派遣会社との雇用は続く
③派遣先との契約が終了しても給料が支払われる
・派遣先との契約が終了し、次の派遣先が見つかるまでの間も、派遣会社から給料が支払われる(待機期間中の給料保障)
・ただし、給料は満額ではないことが多い
④ボーナスや退職金がもらえることがある
・派遣会社によっては、ボーナスや退職金の制度がある
・福利厚生が充実していることもある
⑤キャリアアップの機会がある
・派遣会社が研修やスキルアップの機会を提供してくれることがある
・様々な派遣先で経験を積める
無期雇用派遣のデメリット5つ
無期雇用派遣のデメリットも5つ紹介します。
①派遣先を選べないことがある
・派遣会社が派遣先を決めるため、自分で選べないことがある
・希望しない派遣先に行かされることもある
②派遣先が頻繁に変わる可能性がある
・派遣先との契約が終了すると、別の派遣先に異動させられる
・同じ職場で長く働きたい人には向いていない
③給料が下がることがある
・有期雇用派遣より、給料が低く設定されることがある
・ボーナスがあっても、年収で見ると有期雇用派遣より低いこともある
④無期雇用派遣になれないこともある
・派遣会社が無期雇用派遣の募集をしていない
・選考に落ちることがある
・一定の条件(勤務年数、評価など)を満たさないとなれない
⑤待機期間中の給料が満額ではない
・派遣先との契約が終了し、次の派遣先が見つかるまでの間(待機期間)の給料は、満額ではないことが多い
・例えば、通常の60%など
| 項目 | メリット | デメリット |
|---|---|---|
| 雇用の安定性 | 安定する | – |
| 派遣先の選択 | – | 選べないことがある |
| 給料 | 待機期間中も支払われる | 下がることがある |
無期雇用派遣と正社員の違い
「無期雇用派遣って、正社員と何が違うの?」
無期雇用派遣と正社員の違い:
・雇用主:無期雇用派遣は派遣会社、正社員は勤務先企業
・働く場所:無期雇用派遣は派遣先が変わる、正社員は基本的に同じ会社
・給料:正社員の方が高いことが多い
・福利厚生:正社員の方が充実していることが多い
・安定性:正社員の方が安定している
どちらを選ぶべき?
・同じ職場で長く働きたい → 正社員
・様々な職場で経験を積みたい → 無期雇用派遣
・雇用を安定させたいが、正社員になれない → 無期雇用派遣
無期雇用派遣になる方法
「無期雇用派遣になるには、どうすればいいの?」
無期雇用派遣になる方法:
①派遣会社に無期雇用派遣になりたいと相談する
②派遣会社の選考を受ける(面接、スキルチェックなど)
③選考に合格すれば、無期雇用派遣として雇用される
無期雇用派遣になりやすい条件
・派遣社員として3年以上働いている
・派遣先からの評価が高い
・派遣会社が無期雇用派遣の募集をしている
・スキルや経験がある
無期雇用派遣になれば、3年ルールの対象外になり、雇用が安定しますが、デメリットもあるので、よく考えて選択しましょう。
無期雇用派遣のメリットとデメリット、わかっていただけましたか?
次のセクションでは、「派遣先の直接雇用(正社員化)になった時の注意点」を解説します。
派遣先の直接雇用(正社員化)になった時の注意点【失敗談も紹介】
「派遣先から正社員にならないか?って言われたけど、本当に良いの?」
ここでは、派遣先の直接雇用になる時の注意点を解説します。
直接雇用になる前に必ず確認すべき5つのこと
派遣先の直接雇用になる前に、必ず以下の5つを確認しましょう。
①給料(月給・時給)
・派遣社員の時より給料が下がることがある
・年収で比較する(ボーナス込み)
・手取り額も確認する
②労働時間・残業
・労働時間が増えることがある
・残業代が出るか確認する
・シフトの自由度が変わるか確認する
③雇用形態(正社員?契約社員?)
・正社員なのか、契約社員なのか確認する
・契約社員の場合、契約期間と更新の有無を確認する
④福利厚生・ボーナス
・ボーナスの有無と金額
・退職金の有無
・社会保険、有給休暇などの福利厚生
⑤仕事内容・責任
・仕事内容が変わるか
・責任が重くなるか
・ポジションが変わるか
必ず書面で確認
口頭での約束だけではなく、必ず書面(雇用契約書)で条件を確認しましょう。
書面がない場合は、トラブルの元になります。
直接雇用で失敗した人の体験談3つ
実際に直接雇用で失敗した人の体験談を3つ紹介します。
失敗談①給料が大幅に下がった
「派遣社員の時は時給1,600円で、月収28万円くらいだった。正社員になったら、月給24万円(ボーナスなし)になって、年収が50万円も下がった…。残業代も出ないし、正社員になって損した」(飲食店スタッフ・30歳)
失敗談②労働時間が大幅に増えた
「派遣の時は週5日、1日8時間だったけど、契約社員になったら週6日、1日10時間働かされるようになった。残業代も出ないし、体がもたない…」(カフェスタッフ・27歳)
失敗談③契約社員だった
「正社員になれると思ってたのに、蓋を開けてみたら契約社員だった。1年契約で、更新されるか不安。これなら派遣の方が良かった」(レストランスタッフ・29歳)
失敗しないためのポイント
・条件を書面で確認する
・給料を年収で比較する
・労働時間・残業代を確認する
・正社員か契約社員か確認する
・納得できなければ、断る勇気も必要
直接雇用を断っても良い
「派遣先から直接雇用の話があったけど、条件が悪い…断っていいの?」
はい、断っても大丈夫です。
断っても良い理由:
・条件が納得できない
・給料が下がる
・労働時間が増える
・他に良い仕事がある
直接雇用を断ったからといって、派遣契約が即座に終了するわけではありません。
断り方の例
「ありがたいお話なのですが、家庭の事情で今は正社員として働くのが難しく、派遣のまま続けさせていただきたいです」
このように、丁寧に断りましょう。
派遣先の直接雇用になる時の注意点、わかっていただけましたか?
次のセクションでは、「3年ルールの例外となる派遣社員」を解説します。
3年ルールの例外となる派遣社員とは?【あなたは該当する?】
「3年ルールが適用されない人もいるって本当?」
実は、3年ルールには例外があります。
ここでは、3年ルールの例外となる派遣社員を紹介します。
3年ルールの例外①60歳以上の派遣社員
60歳以上の派遣社員は、3年ルールの対象外です。
60歳以上が例外の理由:
・定年後の高齢者の雇用促進のため
・短期間での雇用が多いため
・柔軟な働き方を認めるため
60歳以上であれば、同じ派遣先で3年を超えて働くことができます。
3年ルールの例外②有期プロジェクト業務
有期プロジェクト業務(終了日が明確なプロジェクト)の派遣社員は、3年ルールの対象外です。
有期プロジェクト業務の例:
・イベントの設営・運営
・システム開発プロジェクト
・期間限定のキャンペーン
ただし、飲食店の通常業務は有期プロジェクト業務には該当しません。
3年ルールの例外③日数限定業務(月10日以内または週3日以内)
月10日以内または週3日以内の勤務の場合、3年ルールの対象外です。
日数限定業務のポイント:
・月10日以内、または週3日以内の勤務
・単発や短期の仕事が多い
・フルタイムで働きたい人には不向き
注意点
週4日以上働いている場合は、3年ルールの対象になります。
週3日以内に抑える必要があります。
3年ルールの例外④産休・育休・介護休業の代替要員
産休・育休・介護休業を取得している社員の代替要員として派遣される場合、3年ルールの対象外です。
代替要員のポイント:
・産休・育休・介護休業中の社員の代わりに働く
・その社員が復帰したら、派遣契約は終了
・期間が不確定なことが多い
3年ルールの例外⑤無期雇用派遣
先ほども解説しましたが、無期雇用派遣は3年ルールの対象外です。
| 例外のケース | 該当する人 |
|---|---|
| 60歳以上 | 60歳以上の派遣社員 |
| 有期プロジェクト業務 | イベント、システム開発など |
| 日数限定業務 | 月10日以内または週3日以内 |
| 代替要員 | 産休・育休・介護休業の代替 |
| 無期雇用派遣 | 派遣会社と無期雇用契約 |
あなたは例外に該当する?
「自分は例外に該当するかな?」
チェックリスト
□ 60歳以上である
□ 有期プロジェクト業務で働いている
□ 月10日以内または週3日以内の勤務
□ 産休・育休・介護休業の代替要員
□ 無期雇用派遣である
一つでも該当すれば、3年ルールの対象外です。
残念ながら、飲食店でフルタイム(週4日以上)で働いている派遣社員の多くは、例外に該当しません。
3年ルールの例外、わかっていただけましたか?
次のセクションでは、「3年後に雇止めされた時の対処法」を解説します。
3年後に雇止めされた時の対処法【次の仕事の見つけ方】
「3年経って、雇止めになっちゃった…どうしよう」
ここでは、雇止めされた時の対処法を解説します。
まずは派遣会社に相談する
雇止めになったら、まず派遣会社に相談しましょう。
派遣会社に相談すること:
・新しい派遣先を紹介してもらう
・無期雇用派遣になれないか相談する
・雇用安定措置を講じてもらう
派遣会社には、雇用安定措置を講じる義務があるので、必ず相談しましょう。
雇用安定措置とは
派遣社員が3年働いた後、派遣会社が以下のいずれかの措置を講じる義務:
・派遣先への直接雇用の依頼
・新たな派遣先の提供
・派遣会社での無期雇用
・その他、安定した雇用の継続を図るための措置
新しい派遣先を探す
派遣会社が新しい派遣先を紹介してくれない場合は、自分で探しましょう。
新しい派遣先の探し方:
・他の派遣会社に登録する
・派遣求人サイトで探す
・ハローワークで相談する
・知人に紹介してもらう
複数の派遣会社に登録しておくと、選択肢が広がります。
正社員・契約社員の仕事を探す
派遣ではなく、正社員・契約社員の仕事を探すのも一つの選択肢です。
正社員・契約社員の探し方:
・転職サイトに登録する
・転職エージェントに相談する
・ハローワークで探す
・企業のホームページから直接応募する
| 方法 | メリット | デメリット |
|---|---|---|
| 新しい派遣先を探す | すぐに働ける | また3年ルールがある |
| 正社員・契約社員を探す | 雇用が安定する | 給料が下がることがある |
失業保険の申請
雇止め後、すぐに次の仕事が見つからない場合は、失業保険を申請しましょう。
失業保険の申請方法:
①ハローワークに行く
②離職票を提出する
③求職申込みをする
④失業認定を受ける
⑤失業保険が支給される
失業保険の受給条件
・離職前2年間に、雇用保険に12ヶ月以上加入していること
・働く意思と能力があること
・求職活動をしていること
スキルアップして次の仕事に備える
雇止め後の期間を利用して、スキルアップするのもおすすめです。
スキルアップの方法:
・資格を取得する(調理師免許、食品衛生責任者など)
・職業訓練を受ける
・オンライン講座で学ぶ
・実務経験を積む
スキルアップすることで、次の仕事が見つかりやすくなります。
ポジティブに捉える
雇止めは、新しいチャンスでもあります。
次の職場で、もっと良い条件で働けるかもしれません。
前向きに次のステップを考えましょう。
3年後に雇止めされた時の対処法、わかっていただけましたか?
次のセクションでは、「派遣3年ルールと5年ルールの違い」を解説します。
派遣3年ルールと5年ルールの違い【無期転換申込権とは】
「派遣には3年ルールと5年ルールがあるって聞いたけど、何が違うの?」
ここでは、派遣3年ルールと5年ルールの違いを解説します。
派遣5年ルールとは?
派遣5年ルールとは、同じ派遣会社で5年以上働いた派遣社員が、無期雇用への転換を申し込める権利のことです。
派遣5年ルールの要点:
・同じ派遣会社で5年以上働いた場合、無期雇用への転換を申し込める
・派遣会社は、申込みを断ることができない
・無期雇用になれば、3年ルールの対象外になる
・派遣先は変わる可能性があるが、派遣会社との雇用は安定する
無期転換申込権とは
同じ派遣会社で5年以上働いた派遣社員が、無期雇用への転換を申し込める権利のこと。
派遣会社は、この申込みを断ることができません。
3年ルールと5年ルールの違い
3年ルールと5年ルールは、何が違うのでしょうか?
| 項目 | 3年ルール | 5年ルール |
|---|---|---|
| 対象 | 同じ派遣先での勤務期間 | 同じ派遣会社との契約期間 |
| 期間 | 3年 | 5年 |
| 内容 | 同じ派遣先で3年以上働けない | 無期雇用への転換を申し込める |
| 根拠法 | 労働者派遣法 | 労働契約法 |
わかりやすく言うと:
・3年ルール:「同じ派遣先」で3年以上働けない
・5年ルール:「同じ派遣会社」で5年働いたら、無期雇用に転換できる
3年ルールと5年ルールは同時に適用される
「3年ルールと5年ルール、どっちが優先されるの?」
両方とも適用されます。
具体例:
①派遣会社Aに登録し、派遣先Bで3年働く
②3年経つと、派遣先Bでは働けなくなる(3年ルール)
③派遣会社Aから別の派遣先Cを紹介される
④派遣先Cで2年働く(合計5年)
⑤派遣会社Aで5年働いたので、無期雇用への転換を申し込める(5年ルール)
重要なポイント
3年ルールは「派遣先」での期間制限、5年ルールは「派遣会社」との期間に基づく権利です。
両方を理解しておくことが大切です。
5年ルールを活用する方法
「5年ルールを活用して、無期雇用になりたい!」
5年ルールを活用する方法:
①同じ派遣会社で5年働く(派遣先は変わってもOK)
②5年経ったら、派遣会社に無期雇用への転換を申し込む
③派遣会社は、申込みを断ることができない
④無期雇用派遣社員になる
5年ルールのメリット
・無期雇用への転換を申し込める権利がある
・派遣会社は断れない
・雇用が安定する
派遣3年ルールと5年ルールの違い、わかっていただけましたか?
次のセクションでは、この記事のまとめをお伝えします。
まとめ:派遣3年ルールを理解して、賢く働こう
この記事では、「派遣3年ルールがひどい理由と対処法」について、詳しく解説しました。
最後に、重要なポイントをまとめます。
派遣3年ルールとは:
・同じ派遣先の同じ部署(組織単位)で、3年を超えて働くことができない
・2015年9月30日に施行された
・個人単位と事業所単位の2つの期間制限がある
派遣3年ルールが「ひどい」と言われる5つの理由:
①せっかく仕事に慣れたのに辞めさせられる
②雇用が不安定になる
③派遣先の直接雇用になっても条件が悪化することがある
④3年ルールを守らない企業もある
⑤派遣会社が雇用安定措置を講じないこともある
辞めたくない!3年ルールの抜け道4つ:
①派遣先の直接雇用になる(正社員・契約社員)
②無期雇用派遣になる
③派遣先の別部署に異動する
④3ヶ月のクーリング期間を設ける
最もおすすめの抜け道は、①直接雇用または②無期雇用派遣です。
ただし、直接雇用になる際は、以下の5つを必ず確認しましょう:
・給料(月給・時給)
・労働時間・残業
・雇用形態(正社員?契約社員?)
・福利厚生・ボーナス
・仕事内容・責任
無期雇用派遣のメリット:
・3年ルールの対象外になる
・雇用が安定する
・待機期間中も給料が支払われる
無期雇用派遣のデメリット:
・派遣先を選べないことがある
・派遣先が頻繁に変わる可能性がある
・給料が下がることがある
3年ルールの例外:
・60歳以上の派遣社員
・有期プロジェクト業務
・日数限定業務(月10日以内または週3日以内)
・産休・育休・介護休業の代替要員
・無期雇用派遣
3年後に雇止めされたら:
・まずは派遣会社に相談する
・新しい派遣先を探す
・正社員・契約社員の仕事を探す
・失業保険を申請する
・スキルアップして次の仕事に備える
派遣3年ルールと5年ルールの違い:
・3年ルール:「同じ派遣先」で3年以上働けない
・5年ルール:「同じ派遣会社」で5年働いたら、無期雇用に転換できる
この記事のまとめ
派遣3年ルールは、確かに「ひどい」と感じる部分もあります。
しかし、抜け道や対処法を知っておけば、3年後も働き続けることができます。
・直接雇用や無期雇用派遣を目指す
・5年ルールを活用して無期転換を申し込む
・条件をしっかり確認して、納得した上で選択する
自分に合った働き方を選んで、賢く働きましょう。
この記事が、あなたの派遣ライフを少しでも快適にするヒントになれば嬉しいです。
派遣3年ルールに悩んでいる人は、まず派遣会社に相談してみてください。
あなたには、選択肢がたくさんあります。
自信を持って、次のステップに進んでください。
応援しています!

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